こんにちは「けい」です。
朝から夫婦げんかしてませんか?
我が家も時々しちゃいますよ・・・

どうしても朝起きるのが辛い。でも家事や子どもの準備などやることはいっぱい・・・そんな時はとにかく体を動かすしかない。
そして、お互い無口に・・・その後は、決まって「なんで機嫌悪いんだよ」と子どもにあたり始め、その後、夫婦げんかに発展する。こんなことになってません?
実は、夫婦のけんかが子どもの脳に損傷を与えてしまうことが分かっていたらどうしますか?
そんな方は必ず知っておいてほしいですね。
この記事はサイエンスZEROを元にまとめています。
脳が損傷することがわかってきた
子どもに対してこんな経験ないですか?
・子どもを叩いたことがある
・感情的に抑えられず、きつい言葉を使う
・子どもが失敗してしまった時に、だからこうやればよかったんじゃないの?と言ってしまう。
最近、ネグレクトなどで子どもの脳が損傷することがわかってきたというのです。
体罰・夫婦げんか・暴言・無視(育児放棄)・虐待のことをマルトリートメントと言われています。
こういった行為が子どもの脳にダメージを与えることがわかってきました。
人間の脳を調べると、新生児の脳は400g、成人の脳は1,300gありますが、生まれてから10歳くらいで1,200gになり、その後、30歳くらいまでに成熟します。
1,500人を抽出し、厳しい体罰を受けたグループを調べると、前頭前野が19%萎縮してしまっていたとのこと!
前頭前野は、障害が起きると「うつ病」の一種にもなる気分障害の症状が出ます。
脳が萎縮してしまうと、脳内の神経ネットワークが上手く形成できないようです。また、神経ネットワークの刈り込み(松の剪定みたいな)が上手くいかないと脳は肥大してしまうとのこと。すると、暴言を繰り返されたグループは、聴覚野が14%肥大しており、言葉の理解力が落ち、大事な音や会話が聞こえななってしまうようです。
福井大学教授の友田明美氏は、
「この結果が出たとき、私自身が驚いた」
と言っています。マルトリートメントとの種類によって影響を受ける脳の場所が違うことが分かったからです。
脳を損傷させてしまう原因は
脳は、親の愛着行動を繰り返すと、社会性を備えた発達を遂げます。
親の場所が安全地帯とならないと、人間関係の距離感もどんどんわからなくなっていきます。
子どもは生まれてからすぐに、どんどん探索行動に出ますよね。「不安だな〜でも、あっち行ってみたいな〜とりあえず行ってみよう!」
そして、少し怖い思いをしてでも経験をして帰ってくると、家にはお父さん、お母さんがいるから、「あ〜安全な場所がちゃんとある」と思えるサイクルがとても大切ですね。
このサイクルが上手くいっていないと反応がなくなっていきます。
例えば、お小遣いをもらったら喜びますよね。これが、お小遣いをもらっても全く反応できなくなっていきます。
これは、ご褒美を感じるときに大事な役割を果たす線条体が働いていない結果なのです。
要は、何かを挑戦して、成功して幸せだなと思うことが少なくなっちゃうということ。すると脳が成功体験を得ることができなくなってしまうんですね。
脳の科学物質
奈良県立医科大学精神科医の牧之段学准教授によると、前頭前野の血流が低下すると、ミエリンが形成されなくなり、より攻撃的になりやすいことが分かったと言っています。
ミエリンとは、神経細胞を繋ぐ通路に巻きつくことによって、電気信号を早く伝えられるようになるもの(絶縁体のイメージ)です。これがないと、信号がゆっくりとしか伝割りません。これがあると、電気信号を飛び飛びで伝えられるため、伝達力が早くなるというのです。
九州大学大学院医学研究院の加藤隆弘准教授によると、脳の免疫細胞であるミクログリアの影響があるのではとのことです。
強いストレスを受けると、ミクログリアから攻撃物質(T N Tアルファ)が過剰に分泌されるようになり、正常な細胞が傷ついてしまうようです。
認知症の場合、ミクログリアが活性化することで脳の障害が徐々に起き、記憶障害になることがわかっています。
また、ミクログリアは神経ネットワークを修正する働きもしており、B D N F(脳由来神経栄養因子)を出して、神経細胞を保護、修復する力を持っています。
傷ついた脳は戻るの?
じゃあ、傷ついた脳ってもう治らないの?
安心してください。すでに実験で一定の結果を得られているようです。
アメリカ・マサチューセッツ州ボストン大学医科大学院(精神医学)のベッセル・ヴァンダーコーク教授が14,000人の治療を行なってきたというのです。
治療を重ねれば、脳が受けたダメージを小さくするどころか、なかったことにできるというのです。その治療とは・・・?
<治療プログラムの一部>
・子どもが安心を感じられる体験をさせること。人に触れる、安心するように「ギュッと抱きしめる」
・子どもと呼吸を合わせること
例:ボールを使った遊び
投げる→受けてくれる人がいる→相手からボールがくる→受けることができる
すると、子どもは意図を読もうとし、キャッチするタイミングを考えるようになり、徐々に身体的な同調を覚えていきます。
世界乳幼児精神保健学会理事、渡辺久子医師は、子どもの脳の機能は安心感を与えることで修復されます。心身の機能を高めるには、心をこめて抱きしめることが大事で、
親と子どもが上手くいくには、シンクロする体験が必要
と言っています。
まとめ
どうでしたか?
この記事をご夫婦で読んでいただければ、少し子育てについて話す機会になるんではないでしょうか。
昔は、共同子育てが当たり前の時代。今は家族が孤立しやすいからこそ、家族全員が意識して安心地帯を作る作業をすることが必要ではないでしょうか。
また、共同子育てのD N Aが培われてきたからこそ、家族以外でさまざまな教育支援や施設をどんどん利用していくと良いですね。
我が家も、ファミリーサポートを何度か利用したことがあります。
まずは、周りの施設を調べてみてはどうでしょう。

では、また〜〜〜。
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